投稿した人:谷本憲司/神戸 on June 06, 2003 at 23:41:56:
【ふたたび「一期一会」について】
5月29日(木)の夜のことだ。出身高校の有志同期会に出た。集まりは25名ほどである。そのAさんから「一期一会」という言葉が出た。
幸か不幸か私の胸には、Aさんの言葉はいっこうに響かなかった。まるで、その「一期一会」は、干からびて聞こえた。耳には届くが、こころに伝わらないのだ。
このAというのは、イニシャルでない。いわゆるA少年というマスコミ用語だ。ともかく、Aは、一期一会と言った。ほんらい、そのことが意味する「覚悟」のようなものは、空疎で何も含まれていない言辞に過ぎないと、私には感じられた。
人間は、常日頃の言動が大切だ。ともかくAはどうしょうもなく酒癖が悪い。前後の脈絡もなく、好き放題に喋り散らかすタイプで、まるで子どもじみた言動をやらかすのだ。
それで、なんのつもりかその席で、「一期一会」と口にした。前後の会話とさして、つながりなどなかった。「そうだね」と私は相槌を打ってそれで終わった。
それから私はAのこの言葉を考えていた。考えれば考えるほど、その言葉は無意味になるだけだった。Aはどこかで聞きかじった「一期一会」を使ってみたわけだろう。先人の深い思いに共感も無く、口先男の酒飲みが、言ってみただけでないのか、私の疑念は深まるだけだった。
人は普段からの言動が大事だ。普通の礼儀やマナーも守れないお人の言葉は、私には信用できない。たとえ「一期一会」と発音だけが同じで、じつは中身は何も無いかもしれないではないか。






