投稿した人:谷本憲司/神戸 on April 26, 2003 at 06:07:37:
【割れた茶碗】
だれだってそうかもしれないが、私はめったに茶碗など割らない。でも、瀬戸物だということでもないけれど、壊れ物であるから、やはり手から滑り落ちて、茶碗やコップを割ったことが私にもある。そのときははっとして、継ぎ目なんぞを合わせても、もう間にあわない。それっきりである。
阪神淡路大震災で落命された人々も多い。さぞかし無念だったろう。私の場合は、自宅が全壊で、家財一式もほとんど失う羽目になった。人々の善意も受けたけれど、自宅の再建はやはり自力に頼るほか手立ては無かった。政治や行政の在りようがそれでいいとは、私はとてものことだが考えられない。
ともあれ地震がけちのつきはじめだ。いやなことが次々起こった。最大の悩みは、なぜか大口顧客との顧問契約が続けさまに解除に至ったことだ。私にすればとてつもなく大幅減収である。このなぜかは、「運」という意味だ。まぁ、それぞれ事情はある。しかし、結果としては、しょせん運が悪いとしか、私には言いようが無い。しかし仕事に恵まれない、ということほどつらいこともなかろう。失業者はあふれているご時世だが…。
今回も顧問契約の解消ということになった。大口顧客でないが開業当初からの付き合いだ。その間顧問料の値上げ無しで過ぎた。相手の気持ちはもう割れた茶碗といっしょだった。内実は、もっと顧問料の安い若い税理士さんに乗り換えるということだった。くどい話をしてみても、なんにもならない。私はほとんど何も言えずに、相手の言い分を聞くだけだった。






